当院ではメタルフリー治療を行っております。
メタルフリー治療とは、歯科治療において金属を使用しない方法です。代わりにセラミックスやコンポジットレジンなどの非金属材料を用いることが特徴です。
患者様からは「見えるので白い材料にしたい」とご希望される方が多いです。
ですが、セラミックスの最大の特徴は白い事ではありません。
メタルフリー治療のメリット
- 生体親和性: メタルフリー素材は、生体親和性が高く、アレルギー反応や組織の拒否反応が非常に低いことが知られています。例えば、セラミックは金属アレルギーのリスクがほぼないとされ、その使用率は過去10年間で40%以上増加しています。
- 美観: メタルフリー素材は天然歯に近い見た目を実現します。セラミック製のクラウンは、自然光の透過性が高く、天然歯に近い色調と質感を持ちます。研究によると、セラミッククラウンの患者満足度は90%以上と報告されています。
- 耐久性: 高品質のセラミックは優れた耐久性を持ち、適切なケアとメンテナンスにより10年以上の長寿命を期待できます。臨床研究では、セラミッククラウンの成功率は5年で約95%、10年で85%以上と報告されています。
メタルフリー治療のデメリット
- コスト: メタルフリー素材は一般的に金属を使用した素材よりもコストが高くなることが多いです。例えば、セラミッククラウンのコストは従来の金属製クラウンよりも高いとされています。
- 脆弱性: 一部のメタルフリー素材、特に旧型のセラミックは、金属に比べて破損しやすいというデメリットがありました。しかし、最新の強化セラミックはこの問題を大幅に改善しています。
- 技術的要求: メタルフリー治療は高度な技術を要求される場合があり、適切な装着には高い技術力と経験が必要です。不適切な取り付けは破損やフィット不良などの問題を引き起こす可能性があります。
セラミックスの特徴は白い事ではありません
歯は無限に治療出来るわけではありません。金属修復は経年劣化によって錆びたりたわんだりして隙間が必ずできます。これは材料の特性上避けられません。(ただし強度はセラミックスよりあります)この隙間から唾液が入り込み口腔内細菌が繁殖する事により虫歯ができます。(二次虫歯)セラミックス修復は陶器の一種ですので、サビやたわみが起こらず表面にも傷がつきにくいため虫歯や歯周病になりにくいという特徴があります。治療のサイクルをなるべく先延ばしにすることで、歯の寿命を延ばすことが出来ます。
見た目はもちろん大切な要素ですが、それより大切なことは「治療した歯をまた虫歯にしないこと」です。
金属修復を選択した場合は、定期健診で「隙間がないか」「虫歯が進行していないか」をチェックすることが非常に重要です。
メタルフリー治療は、美観と生体親和性の面で優れていますが、コストや技術的な要求が高くなります。治療の選択に際しては、これらのメリットとデメリットを慎重に評価し、患者様のニーズと状況に最も適した選択をご相談します。
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