前に治療した歯がまた虫歯になってしまった。
当院にいらっしゃる患者様でも、治療した歯がまた虫歯になってしまったという方は少なくありません。多くは4〜5年前です。きちんと治療したはずなのになぜまた同じ場所が虫歯になってしまったのでしょうか。おそらく治療したときはきちんと虫歯を取りきって、きちんと詰められていたはずです。
それは原因が解決されていないからです。
虫歯ができる原因
虫歯が繰り返し発生する理由はいくつかあります。
- 細菌の除去:虫歯の原因である口腔内の細菌、特にミュータンス菌が完全に除去されない場合があります。治療後もこれらの細菌が残っていると、再び虫歯が発生するリスクが高まります。
- ケアが不十分:虫歯予防のための日常的なケアが不十分な場合も、虫歯が繰り返し発生する一因です。正しい歯磨きの方法、フロスやデンタルリンスの使用、定期的な歯科検診など、口腔衛生を維持するための習慣が重要です。
- 食生活:さらに、食生活も影響します。糖分の多い食べ物や飲み物を頻繁に摂取すると、口腔内の細菌が糖を分解し、酸を生成します。この酸が歯のエナメル質を溶かし、虫歯を引き起こします。
- 歯ぎしり・食いしばり:治療済みの歯に対するストレスも、再発の要因となります。大きな詰め物やクラウンがある歯は、噛む力に対して弱くなることがあり、新たな虫歯が発生しやすくなります。
- 材料の劣化:保険治療の金属修復やコンポジットレジン治療(プラスチック)は、セラミックスに比べ材料の劣化が早く、治療のサイクルが早いという残念な特徴を持っています。その代わり日本全国一律の費用で治療を受けることができます。(治療技術はクリニックにより異なります)
虫歯を繰り返さないためにはどうすれば良いのか?
虫歯も歯周病も細菌による感染症です。つまりこの感染源となっている細菌が取れるようになっていなければいずれ必ず再発します。
残念ながら日本の歯科医療は「治療型」です。
本当に繰り返さないようにするためにはまず自分自身の口の中を知り「どこに細菌がついているのか」、「どうやったら細菌が除去できるのか」その方法を手に入れることです。つまり「予防」が出来ていなければまた虫歯を作ってしまうのです。
当院では繰り返しの治療を避け、ご自身の歯を守るため予防に力を入れています。
虫歯があるから削って詰めて治すのではなく、新しく虫歯にならないためになぜ虫歯になってしまったかの原因を考えて、虫歯にならない環境を整えてからやっと虫歯の治療を行います。
「虫歯だけ治して欲しい」「クリーニングだけして欲しい」という方は、申し訳ありませんが当院でお手伝いできることはないかも知れません。人生100年時代の、この日本で豊かに暮らすためのお手伝いをすることが、私たちの使命です。
en歯科クリニック大森駅前